ABOUT

Yuki Nakanishi

1995年三重県生まれ、現在は東京を拠点に、
水彩、顔彩、練り岩絵具を用いて絵画作品を制作している。

2022年に作家として展示活動を開始した。

小学３年生から中学３年生まで、地域の交通安全ポスターコンクールに毎年入賞。
具体的な「場面」における危険の察知を促すポスターから派生し、YUKEYはまず特定の出来事を想像し、その出来事を語る際に添えられる挿絵のように「場面」を描いている。

テーマの多くは敬意を込めたパロディ、自身を含む人間の愚かさ滑稽さへの風刺、迷信や伝承の続き・仮説、ふとした時に思い出して笑ってしまうようなやりとりの創作などがある。愚かささえも愛おしいとする姿勢や、文学・歴史に対する純粋な興味は、作家のユーモアとアイロニカルな着眼点を通して爽やかで上品な毒として作品に現れる。

YUKEYは日頃から作品のモチーフとなり得るものを収集している。
読んでいる書物の気に入った部分に丸をつけ、音楽や映像の中で気に入ったフレーズはメモしておき、ネットサーフィンしながら気に入った物やフォントにピンを刺す。
お気に入りのモチーフを収集する過程で、点と点は線、線と線は面となるように、モチーフ同士の因果関係を結んでいくことで大きな物語が生まれ、その中で起きているたくさんの小さな出来事が作品のテーマとなる。
画面上に配置されたそれぞれのモチーフはシンボリズム的にその「場面」に貢献しており、それらは、静物画、人物画、宗教画、神話画、風景画、さまざまな形式を模してパロディを演出している。